おひとりさま高齢者の安心・安全のために!スマート見守りシステムのススメ③
Jun 28, 2024
現在、我が国では高齢者の5人に1人が「おひとりさま」で生活しています。単身高齢者は生活上のリスクが多く、「自助」と「互助」の重要性がより高まっていきます。
そこで、同居も施設入所も難しいご家族に、IoT(モノのインターネット)を駆使した「スマート見守りシステム」の導入をご提案いたします。
弊社スタッフの家族である、せつ子さん(91歳、要支援2)の実例を元に紹介していきます!
前回はこちら:おひとりさま高齢者の安心・安全のために!スマート見守りシステムのススメ②
せつ子さん:91歳 要支援2(2024年6月時点)
せつ子さんと家族の困りごと③:水道を出しっぱなしにしてしまう
せつ子さんは耳が遠く、また忘れっぽくなったため、時々台所やお風呂の水道を出しっぱなしにしてしまい、それに気がつかないことがあります。
先日は、食器を洗ったあとに蛇口を締め忘れ、床を水浸しにしてしまいました。あわや床上浸水という事態になり、家族総出で雑巾がけをすることになりました。
せつ子さんはとても申し訳なさそうでした。
赤外線センサー式の蛇口に交換
そこで、赤外線センサー式の蛇口に交換することを思いつきました。手をかざすだけで水が出るので、操作は誰でもできますし、オートストップ機能で閉め忘れを防止することができます。
この製品は、蛇口の先端部分を回して取り替えるだけなので、工事を呼ぶ必要はありません。ネット環境も不要なので、どなたでもすぐに導入可能ですし、節水効果もあってお得です。
漏水検知センサーで水漏れをすぐに察知
また、前回の記事で紹介した人感センサー・開閉センサーと同じメーカーから、漏水検知センサーが新たに発売されました。床に設置したセンサーが水を検知すると、大きいブザー音が鳴り、スマホにも通知が届きます。
二重にガードすることで、水回りの心配はほとんどなくなりました。
※このセンサー(Switchbot製)は、以下で紹介する専用ハブが別途必要です。
せつ子さんと家族の困りごと④:熱中症・低体温症の心配
高齢者の多くは、気温の感知機能や体温の調節機能が低下してしまうため、エアコンや暖房をつけたがらない、またはつけすぎた状態にしてしまうことがあるようです。*1
総務省によると、熱中症で救急搬送される方の5割以上は高齢者であるというデータがあります。*2
せつ子さんが住む北海道も、近年は猛暑が厳しく、せつ子さんはとても無気力な状態で過ごしていたそうです。あせもや乾燥で肌荒れも悪化しますし、いいことがありません。
*1 参考元:熱中症、こんな人は特に注意!高齢者 参考:熱中症ゼロへ®
*2 参考元:令和5年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況 出典:総務省
スポットクーラーとスマート温湿度計で室温管理
せつ子さんのアパートには暖房しかなく、冷房がなかったのですが(北海道はこのような物件が多いです)、まずスポットクーラーを設置しました。これは窓枠にパネルを取り付けるだけなので、室外機などの設置工事は必要がなく、比較的安価に導入することができます。
また、室内にスマート温湿度計を設置しました。部屋の温湿度がリモートで分かるので、「暑すぎない?」「暖房切ったら?」と電話で声かけすることができます。
なおSwitchbot社製のスマート温湿度計は通信ハブ機能を兼ねています。先述の人感センサーや漏水センサーを設置する際は、これとWi-Fiルーターさえあれば大丈夫です。
スマート温湿度計とスポットクーラーを連携すれば、スマホから電源をON/OFFすることができます。また、毎週決まった曜日にデイケアに行くので、帰って来る30分前に電源をONにして部屋を涼しい状態にしておく、といったスケジュール設定も可能です。
物価高や電気料金の高騰が悩ましいですが、命には替えられません!効率的に運用して真夏と真冬を乗り切りましょう。
Wi-Fiルーターが必須
以上の製品は、(センサー式蛇口とスポットクーラーを除いて)すべてWi-Fi環境が必要です。ご自宅にWi-Fiがない場合、単品で購入してすぐにお使いいただくことはできませんのでご注意ください。
なお、Wi-Fiの周波数は2.4GHzと5GHzの2種類があります。Swithbotをはじめ多くのIoT製品は2.4GHzにのみ対応しているものが多いので、あらかじめご確認ください。
Wi-Fi環境がない場合:みまもりボタンキテネ™がオススメ!
それでは、Wi-Fiの導入が難しい場合、スマート見守りに使える製品はないのでしょうか?
弊社が開発したLINEにつながる進化版ナースコール「みまもりボタン キテネ™」は、携帯電話と同じSIMカード(KDDI)を内蔵しているのが大きな特徴となっています。
Wi-Fiや配線工事がまったく必要がなく、日本全国で買ってすぐに使い始めることが可能です。
次回の記事では、キテネの機能紹介と、せつ子さんの感想をお伝えします!